ケララ人に日本語を教えるケララのブログ

南インド大好きなケララの日々の出来事を書いています

留学生の難民申請について思うこと

こんにちは。ケララです。

 

タイトルの通りですが、今日は留学生の難民申請について、ケララの思うところを書きたいと思います。

 

難民と聞いてどんな人達が思い浮かびますか?紛争や何らかの迫害を受け、母国を追われ逃げなければならない人々の映像が頭に浮かぶのではないかと思います。最近で言えば、ミャンマーのロヒンギャの人々でしょうか。

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日本では難民の認定者数はとても少なく、2017年の統計では、難民認定申請の処理数が11,361人に対して認定者数は20人のみです。

 

難民申請の件数は2011年から増加の一途を辿り、2011年は1867件だったのに対し、2016年には6倍近い10,991件、2017年はたった1年で2倍近い19,628件となっています。

(NPO難民支援協会のホームページより)

 

このような急激な増加の背景には、近年の留学生受入の増加が大きく関わっています。先日のブログに書いたように、急増する日本語学校。学生確保の為に、留学に必要な最低限の日本語力すらない学生を受け入れてしまうことで、卒業後にどこにも進学や就職ができない学生が量産されています。

  

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そこで帰国してくれればいいのですが、ケララが見ている限り、そんな人はごくわずか。多くの学生が、安易に難民申請の道を選びます。紛争も何もない、難民などあり得ない国の学生たちです。あまりの予想通りの展開に、またか...という言葉しか出てきません。難民である理由が「国で借金をしてきたが返済ができていないため、帰国すると借金取りに命を狙われる」とかだったりするのです。

 

どうしてこれほどまでに、みんなが難民申請をするのかと言うと、難民申請の審査には長期間かかり、一定期間経過後は就労が可能であること、生活保護などの福祉を受けられることなどの理由があります。それまでは学校に行きながらアルバイトをしていたものが、学校に行かず働くことができ、生活費ももらえる。正規の方法で滞在できない彼らにとって、こんないいことはないのです。

 

まだ、このような留学生の難民申請がめずらしかった2006年、ケララの知る学生が出席不良でビザの更新ができなかったことがありました。帰国するよう指導し納得しましたが、しばらくすると、とある難民支援のNPOから手紙が届き、その学生が難民申請をするから資料を出すよう言われました。

 

在留状況を話し、彼の家庭環境からしても全く難民ではありません、と伝えたのですが、「日本にいる外国人は誰でも、難民申請する権利がありますから」とのこと。ケララはこの時、「はぁ?こんなNPOって意味があるの?」と思ってしまいました。悪く言ってしまえば、不法滞在の手助けです。権利は権利でも、ケースで判断するべきだとケララは思ったのです。どうして彼が、留学のビザを延長できなかったのか、理由は出席不良なのですから。

 

これが知れ渡ればどんどん増えるよね、と当時話していたことは、あっという間に現実になりました。

 

最近になって、あまりの状況に、「短期滞在と留学、研修、技能実習などのビザからの難民申請者は就労はできない」というルールが設けられたようです。それでも未だ、ケララの周りにも難民申請をする留学生が多く存在します。

 

高い学費を支払って留学した学生を、誰が難民だと思うのか。そんなこともお構いなしに難民申請をする留学生には、本当にガッカリさせられるケララなのでした。